AIチャットボットの成功事例32選!導入メリットや上手くいかない原因も解説

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こんな方におすすめ
  • AIチャットボットとは何かを知りたい方
  • AIチャットボットをどう活用すればいいか知りたい方
  • 実際にAIチャットボットを運用されている方

AIチャットボットを導入することで、利用者の疑問を迅速に解決できるだけでなく、担当者の負担を軽減できる効果が期待できます。しかし、漠然と導入するだけでは、思ったような効果が得られず、失敗する可能性が高くなってしまうため、注意が必要です

この記事では、AIチャットボットを導入するメリットや成功事例、失敗事例を詳しく解説していきます。上手く導入することで、業務効率化が図れるため、問い合わせ対応者が付加価値の高い業務に集中できるようになります。

AIチャットボットの概要

AIチャットボットとは、チャット上で会話するプログラムです。昨今は業務効率化やユーザーニーズを把握するために使われるシーンが増えています。

チャットボットを活用することで、顧客の問い合わせ対応を自動化でき、業務効率を促進させられる効果が期待できます。さらに顧客との対話から傾向分析ができるため、よりユーザーニーズを理解する判断材料としても利用できるのが、AIチャットボットの導入メリットです。

なお、AIチャットボットの仕組みについて詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。

AIチャットボットのメリット

AIチャットボットを導入することで、業務の効率化やコスト削減、顧客満足度の向上など、さまざまなメリットが期待できます。しかし、「本当に導入する価値があるのか?」「どのような効果が見込めるのか?」と疑問を持っている方も少なくないのではないでしょうか。

この章では、AIチャットボットを導入することで得られる主なメリットを4つの視点から解説します。

工数・人件費の削減につながる

AIチャットボットを導入することで、人件費の削減や対応の効率化につながるのが大きなメリットです。AIチャットボットの大きな強みは、24時間365日対応が可能な点です。営業時間外でも問い合わせに応じられるため、従業員の勤務時間に依存しない顧客対応が実現できます。

たとえば、ECサイトでは「注文状況を確認したい」「商品の返品方法を知りたい」といった問い合わせが頻繁に発生します。AIチャットボットが自動で対応することで、オペレーターの業務負担を軽減でき、より重要な対応に集中できる環境を整えられます。

対応時の負担が軽減できる

対応時の負担を軽減しやすくなるのも、AIチャットボット導入のメリットです。多くの企業で発生している問い合わせの中には、内容が似通ったものが数多く含まれています。AIチャットボットを活用すれば、定型的な質問への返答が自動化され、担当者は複雑な問題に注力しやすくなります。

実例では、社内ヘルプデスクでの「パスワードリセット」や「ネットワーク接続」の問い合わせに対して、多くの社員から問い合わせが来ます。これらの対応手順はある程度確立されているため、チャットボットでの対応は可能です。結果、社員の負担が軽減され、全体のサポート品質が向上しているケースも多く、企業の運用負荷を低減させる事例として注目されています。

脱属人化が目指せる

企業のサポート業務では、「特定の担当者でないと対応できない」といった属人化の課題が発生しやすくなります。しかし、AIチャットボットを導入することで、誰が対応しても同じ品質の回答が提供できる環境を構築可能なのがメリットです。

実際の事例では、ナレッジベースと連携させたボットが、誰でも同じ情報を迅速に提供できるようになっており、業務の引き継ぎや人材の入れ替わりにも柔軟に対応可能です。その結果、全社的なサービスレベルの維持が実現され、安定した業務運営が可能となっています。

ユーザーの満足度・CV率向上につながる

問い合わせ対応のスピードが向上すると、ユーザーの満足度が上がり、CV率(コンバージョン率)の向上にもつながります。特に、ECサイトやBtoBサービスでは、問い合わせのレスポンスが遅いと顧客が離れてしまうことが多いため、迅速な対応が求められています。

具体例として、ECサイトでのチャットボットが即時回答を行い、ユーザーがスムーズに商品選択できたケースでは、成約率の向上が確認されています。金融機関や不動産業界でも、契約前の疑問解消に活用され、問い合わせから実際の契約へと結びつく事例が増加中です。こうした取り組みは、企業のブランド信頼性や顧客満足度の向上に直結している状況です。

社外向けAIチャットボットの導入成功事例32選

実際に社外向けにAIチャットボットを導入し、成功した事例を詳しく解説していきます。32個紹介しますので、自社導入への参考になる事例があるはずです。ぜひ最後までご覧ください。

野村證券

参考:https://www.nomura.co.jp/

野村證券は、日本を代表する証券会社として、個人投資家や法人向けの金融サービスを提供している企業です。​同社は、運営する資産情報メッセージアプリ「Follow UP」のカスタマーサポートにAIチャットボット「Alli」を採用しました。※1

AIチャットボットを導入することによる効果は以下のとおりです。

  • 高い回答精度による、ユーザー自己解決率の向上
  • 問い合わせ対応やFAW運用の少人数化
  • シナリオ解析と案内文言の改善にかかる工数の削減
  • FAQやアプリ回収の検討プロセスの効率化実現

JAL

参考:https://www.jal.co.jp/jp/ja/

JAPAN AIRLINE(JAL)は、日本を代表する航空会社として、国内外の旅客輸送サービスを提供している企業です。よくある質問の機能にAIチャットボットが追加されました。※2

回答できる内容は「購入」「手荷物」「搭乗」「遅延・欠航」のカテゴリのみですが、直接質問を入力することで、回答が載っているページへ誘導してくれます。質問の内容によっては、チャットオペレーターとの応対も可能となっているため、安心して利用できるようになっています。

小林製薬

小林製薬は、医薬品、衛生用品、健康食品などを製造・販売する日本の大手製薬会社です。​同社は、お客様相談室チャット問い合わせ対応にAIチャットボットとして「MOBI BOT」​を導入しました。※3

もともと、お客様相談室では、FAQサイトのアクセスによるお客様の自己解決率に課題を持っていました。そこでお客様の自己解決率の向上の向上を図るために、チャットボットを導入することに決めたようです。今後は、有人チャットと連携を図り、より多くのお問い合わせにも対応できる予定です。

マネーパートナーズ

参考:https://www.moneypartners.co.jp/

マネーパートナーズは、FXや証券取引を提供する金融サービス企業です。顧客からの問い合わせ対応を強化するため、AIチャットボットを導入し、取引ルール、手数料、口座開設手続きなどに関する質問に24時間対応できるようにしました。※4

AIチャットボット導入の決め手としては以下のとおりです。

  • お客様自身で入力された文章を解析・学習できる
  • 回答までの時間を短縮できる
  • 継続した利用による回答精度の改善
  • 総合的なユーザーエクスペリエンスや顧客満足度の向上

SMBCグループ

SMBCグループ(三井住友銀行)は、日本を代表するメガバンクの一つで、個人・法人向けに幅広い金融サービスを提供しています。問い合わせ対応の効率化を目的に、AIチャットボットを導入しました。※5

このチャットボットでは、以下カテゴリーでの問い合わせが可能です。

  • ログインできない
  • SMBCセーフティパス
  • ワンタイムパスワード
  • Olive(オリーブ)
  • 振込・支払・明細
  • 通帳・キャッシュカード・ATM
  • 紛失・発見・再発行など

毎日24時間対応してくれるため、必要な際にすぐに回答してくれるのは嬉しいですよね。必要に応じて有人チャットにも切り替えてくれます

MILIZE

参考:https://milize.co.jp/

MILIZEは、金融機関向けにデータ分析・シミュレーションツールを提供する企業です。ChatGPTを活用した次世代金融アドバイスサービスとして、「MILII TALK(β版)」を提供しました。※6

このサービスは、LINEでユーザーからのお金に関する質問に回答できるようになっています。トーク画面に会話形式で質問していくことで、適切な回答をしてくれます。条件を詳しく指定したり、複数の質問は分割して質問したりすることで、より精度の高い回答をしてくれるのが特徴です。

損保ジャパン

参考:https://www.sompo-japan.co.jp/

損保ジャパンは、日本を代表する損害保険会社であり、顧客からの問い合わせ対応を強化するため、AIチャットボットを導入しました。※7

事故受付から保険金の支払いのご案内までチャットボットで事故対応が完結するのは、大手損害保険会社で初めてのサービスです。

LINE上でチャットボットにより、保険金請求の手続きをナビゲートしてくれるため、都合のよいときに操作しやすいメリットがあります。これにより、24時間365日いつでも迅速な対応が可能となったため、顧客満足度の向上が見込まれます。

WEGO

参考:https://wego.jp/

WEGOは、若者向けのファッションブランドとして知られ、オンラインストアの顧客サポート強化を目的に、AIチャットボットを導入しました。​このチャットボットでは、以下のメニューから問い合わせを行えます。

  • 商品・注文について
  • ID・パスワードについて
  • 支払い方法について
  • 返品・キャンセルについてなど

AIチャットボット導入により、利便性の高いスムーズな顧客対応が実現できるとしています。※8

レオパレス21

​レオパレス21は、入居者からの問い合わせ対応を強化するため、2023年2月27日よりAI音声対話エンジン「PKSHA Voicebot」とAIチャットボット「KARAKURI chatbot」を導入しました。これまでオペレーターによる対応中心だったため、問い合わせが集中すると連絡がつながりにくくなることがありました。しかし、AIチャットボット導入により。24時間365日、迅速かつ正確な対応が可能となり、迅速かつ正確に回答できるようになりました。※​9

沢井製薬

沢井製薬は、ジェネリック医薬品の製造・販売を手がける企業で、医療関係者向けの情報提供を迅速化するため、対話型自動応答AIサービスを導入しました。​※10同社のメディカルサイト上で、マスコットキャラクター「ジェネちゃん」を通じて、製品情報やロット番号などの問い合わせに対し、会話形式で回答しています。​導入後、情報検索の時間が約半分に短縮され、医療関係者の負担軽減に貢献しています。

ユニクロ

参考:https://www.uniqlo.com/jp/ja/

グローバルに展開するアパレルブランドであるユニクロは、、オンラインストアの顧客サポート強化を目的にAIチャットボットを導入しました。​このチャットボットは、注文確認、配送状況の追跡、返品・交換手続き、在庫確認など、多岐にわたる問い合わせに24時間対応しています。​※11

PayPay銀行

PayPay銀行は、お客様の手間を減らし、スムーズな解決をサポートするために問い合わせ対応にAIチャットボットを導入しました。※12​このチャットボットは、顧客が24時間365日利用できる環境を整えており、必要に応じて有人チャットに切り替えられます。

LINEアプリ上でもAIを活用した対話型チャットボットも用意されているため、お客様の利用シーンに合わせた対応ができるのも特徴の1つです。

住信SBIネット銀行

​住信SBIネット銀行は、2024年11月1日より、生成AIを活用したチャットボット『ヘルピッピ』の提供を開始しました。 このチャットボットは、自然言語での対話や文脈保持機能を備え、ユーザーが求める情報をスムーズに提供します。​※13

また、FAQを学習しており、多様な質問に正確に回答でき、回答には出典元を明示することで透明性も確保しています。​さらに、同社ではオペレーターによるチャットサポートも提供しており、アプリからは利用できないものの、スマートフォンサイトからアクセス可能です。

武蔵野銀行

武蔵野銀行は、非対面チャネルの拡充と顧客満足度の向上を目指し、高精度AIチャットボット「KARAKURI chatbot」とAI搭載FAQツール「KARAKURI smartFAQ」を2023年に導入しました。​この結果、チャットボットとFAQの一元管理が実現し、運用工数を約50%削減することに成功しています。​※14

また、月平均の利用者数が約2,000に達し、以前のツールと比較して約8.7%の増加を見せているなど、AIチャットボット導入に成功しています。

七十七銀行

東北地方を代表する地方銀行である七十七銀行は、顧客の利便性向上と業務の効率化を目的に、AIチャットボットを導入しました。※15このサービスは、利用者からのチャット形式の問い合わせに自動応答するもので、NTTグループのAI技術「corevo」を搭載し、高精度な日本語解析が可能となっています。​

追手門学院大学

追手門学院大学は、学生の学習支援と利便性向上のため、学習支援AIチャットボットを導入しています。※16履修や休講、補講などの情報は教務課で確認できますが、電話での問い合わせは間違いが生じやすく、個人を特定できないため、応じられないという課題がありました。そこでチャットボットを導入し、24時間365日対応できるようにし、回答の精度情報に努めています。

ヤマハ発動機

ヤマハ発動機は、繁忙期に多数の取引先からの問い合わせが殺到する対策として、AIチャットボットを導入しました。2020年7月に運用を開始し、お客様にとって回答にたどり着きやすいチャットボットを構築できたことで、担当者の負荷を軽減することに成功しました。※17

さらには、24時間365日対応できることで、営業時間外でもお客さまからの問い合わせに対応できる点も大きな強みになっているとのことです。今後は他部署でも使えるようにして、問い合わせ削減に活用していく予定です。

東急ハンズ

DIY用品や生活雑貨を取り扱う小売企業である東急ハンズは、カスタマーサポートの強化を目的にAIチャットボットを導入しました。導入の目的は、問い合わせの多くを占めていた「ログインできない」「パスワードを忘れた」といった内容に対応する工数を減らすためでした。

結果として、毎月900件ほどあった問い合わせ件数は、400件程度まで激減しました。※18この数は前年と比べると50%以上の削減率になるとのことです。今後は、商品への問い合わせ対応をスムーズにする予定です。

野村不動産

株式会社LIFULLと共同で、生成AI技術を活用したチャット型コミュニケーションサービス「ノムコムAIアドバイザー」を開発し、2024年7月30日より不動産情報サイト「ノムコム」で提供を開始しました。 ※19このサービスは、ユーザーとの自然な対話を通じて、物件検索、住宅ローンシミュレーション、学区情報の提供、周辺相場情報の提示、街の提案、間取り図の解説など、多岐にわたる機能を備えています。ユーザーが見落としがちなメリットやデメリットについても知ることができ、よりスムーズな物件選びができる効果をもたらしてくれています。

パーソルグループ

パーソルワークスデザイン株式会社は、SMSとチャットボットを活用した採用面接自動マッチングサービス「matchbo(t)(マチボ)」の提供を開始しました。 このサービスは、応募受付から面接日程の調整までを自動化し、24時間365日対応可能となっています。※20

​先行導入企業では、オペレーション工数が約50%削減され、採用にかかるオペレーションコストが年間で36%削減される見込みです。

キリンホールディングス

キリンホールディングスは、顧客からの多様な問い合わせに対応するため、AIチャットボットを導入しました。※21​このチャットボットは、キリンのとっておき情報やキャンペーン・CMなどの選択肢から選択できたり、文章を入力して問い合わせができたりするシステムです。状況によっては有人チャットの利用もできるため、顧客の課題を解決しやすい仕組みを構築してます。

ナノ・ユニバース

株式会社ナノ・ユニバースは、株式会社空色と協力し、AI技術を活用したチャットボットと有人対応を組み合わせたカスタマーサポート体験の提供を開始しました。※22 この取り組みでは、自然言語解析技術を用いたAIが、24時間自動で顧客からの問い合わせに対応します。

ナノ・ユニバースでは、2014年からチャットでのコーディネート相談サービスを開始していました。今回のチャットボット導入により、カスタマーサポート領域まで対応範囲を拡大し、24時間対応を実現することで、さらなる顧客満足度の向上を目指しています。

パナソニック コネクト

​パナソニック コネクト株式会社は、OpenAIの大規模言語モデルを基に開発した自社向けAIアシスタントサービス「ConnectAI」を、2023年2月より国内全社員約12,400人に展開しました。 ​このサービスは、メール作成や情報収集、コーディング業務など、日々の業務における生産性向上を目的としています。※23

なお、ConnectAIについて詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。

クスリのアオキ

株式会社クスリのアオキは、全国約1万5,000人の従業員からの労務関連の社内問い合わせ対応を効率化するため、パナソニック ソリューションテクノロジー株式会社のAIチャットボット「WisTalk」を導入しました。 この結果、労務課への問い合わせの約75%を自動化し、年間約3,500時間の業務負荷削減を実現しました。​従業員の皆様からは「疑問をすぐに解決できるようになった」と好評を得ています。※24

フォレストホールディングス

株式会社フォレストホールディングスは、社内の問い合わせ対応を効率化するため、パナソニック ソリューションテクノロジー株式会社のAIチャットボット「WisTalk」を導入しました。※25 PCや表計算ソフトの使い方、社内ポータルサイトに掲載済みの内容など、基本的な問い合わせ対応が自動化され、代表電話の負荷が軽減されました。また、​ユーザーからの評価も高く、他部署への展開も進んでいます。

ロイヤルマネジメント

ロイヤルホストなどを展開するロイヤルグループの間接業務を提供するロイヤルマネジメント株式会社は、社内向けAIチャットボット「HiTTO」を導入しました。※26 「HiTTO」への切り替えにより、改善された点は以下のとおりです。​

  • 運用負荷の軽減
  • 回答精度の向上

導入初月には、1,000件以上の利用があり、回答精度は85%以上を達成したことで、従業員の疑問解決に役立てられているようです。

鹿島グループ

鹿島建設株式会社は、2023年6月より、自社専用の対話型AI「Kajima ChatAI」を導入し、国内外のグループ会社を含む約2万人の従業員を対象に運用を開始しました。 ※27​このシステムは、日本マイクロソフトのAzure OpenAI Serviceを活用し、ChatGPTと同等のAIモデルを社内に構築したもので、情報漏えいのリスクを回避するため、入力されたデータが外部の学習に利用されない安全な環境を提供しています。

パイプドビッツ

​株式会社パイプドビッツとチャットプラス株式会社は、2017年10月18日より、情報資産プラットフォーム「スパイラル®」とチャットボットサービス「ChatPlus」のシステム連携を開始しました。 この連携で、チャットでのやり取りを「スパイラル®」で構築した顧客管理システムに自動登録でき、営業活動の効率化および円滑な顧客対応履歴の共有が可能となりました。また、会員サイトに設置した「ChatPlus」では、チャット内容に会員情報を付与して取得できるため、既存顧客とのチャット内容を紐づけ、精度の高いコミュニケーションが期待できます。※28

帝人

帝人株式会社は、社内業務の効率化を目的として、グループ社員向けの生成AIサービス「chatテイジン」を導入しました。 このサービスは、文章の作成・翻訳・要約、データ分析などの日常業務に活用され、生産性向上を目指しています。​※29「chatテイジン」は、入力情報が外部に漏えいしないクローズドな環境を構築し、社内の認証システムと連動させることでセキュリティ対策を強化しています。

広島県

広島県では、AIチャットボットを以下の2つのケースで使えるようにしています。

  1. 電子申請手続きに関する質問※30
  2. 行政手続きやサービスに関する一般的な質問※31

どちらも住民からの問い合わせニーズが多い行政分野を中心に回答できるようにしています。現時点で回答できない質問もあるが、対応できるよう継続的な改善を行う予定です。

東京都江戸川区

江戸川区は、2021年9月15日よりAIチャットボットを導入しました。※32届け出や証明手続き、子育て、ゴミ分別などに関する問い合わせに対し、対話形式で自動回答するサービスを開始しています。​住民は24時間いつでも必要な情報を取得でき、区役所の業務時間外でも利用可能となりました。​

京都南丹広域振興局

京都南丹広域振興局は、地元のAIスタートアップ企業であるFKAIRと協力し、外国人観光客向けのAIチャットボット「Kyoto Guide ENA」の実証実験を開始しました。※33このチャットボットは、ユーザーの位置情報を活用し、周辺の観光スポットや店舗情報、アクセス方法などを英語で案内します。

​例えば、「近くのおみやげ屋はどこ?」や「保津川下りへの行き方は?」といった質問に対応可能です。​​今後は、多言語対応や音声入力・発話機能の実装も予定されています。

なお、無料で生成AIチャットボットを作る方法について詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。

AIチャットボットで考えられる失敗

AIチャットボットを導入するだけでは想定している効果が見込めず、失敗する可能性が高くなります。この章では、実際にAIチャットボットを導入した際に考えられる失敗事例を詳しく解説していきます。この内容を参考にして、成功させましょう!

十分な回答精度が実現できない

AIチャットボットの導入でよくある課題の一つが、回答の精度が期待に達しないケースです。特に、学習データが不足している場合や、専門性の高い質問への対応が難しい場合、ユーザーにとって「使えない」システムになってしまいます。

三豊市(香川県)が提供したAIチャットボットでは、ChatGPTを活用したものの、「適切な回答を生成できない」という問題が発生しました※34。

住民が求める情報を適切に提供できず、一部の質問に対して誤った回答をすることもあったため、導入に失敗したケースと言えます。

目的・ニーズを満たせない

AIチャットボットを導入したものの、ユーザーのニーズを十分に満たせず、結果的に利用されなくなるケースもあります。例えば、単に「問い合わせ対応を自動化したい」という目的だけで導入すると、実際の業務フローに合わず、期待した効果が得られないことがあります。

よくある失敗例は以下のとおりです。

  • ユーザーの質問に的確に回答できないため、結局オペレーター対応が必要になる
  • ボットが意図しない内容を回答してしまい、誤解を招く
  • 企業側の業務フローに組み込めず、社内で活用されない

導入前に確認すべきポイントは以下のとおりです。

  • ユーザーが何を求めているのか明確にする
  • 企業の業務プロセスに適した機能を持たせる
  • 実際の運用をシミュレーションし、使いやすさを検証する

運用が続かない・定着しない

導入直後は積極的に活用されるものの、次第に運用が停滞し、結局活用されなくなるケースもあります。導入時のサポートが不足している、運用担当者がいない、もしくは更新作業が負担になってしまうと、定着しにくくなります。

運用が続かない・定着しない場合によくある問題点は以下のとおりです。

  • 社内で十分に周知されず、誰も使わなくなる
  • 定期的なメンテナンスが行われず、最新情報に対応できなくなる
  • 導入後の効果測定がされないため、改善につなげられない

定着させるための工夫は以下のとおりです。

  • 運用担当者を決める
  • 利用状況を定期的にチェックし、改善を続ける
  • 社内研修やマニュアルを用意し、使い方を定着させる

費用対効果が得られない

AIチャットボットは便利なツールですが、導入コストと運用コストを考慮せずに導入すると、「思ったより効果が出ない」という結果になりかねません

失敗しやすいポイントは以下のとおりです。

  • 導入費用が高額すぎて、削減できるコストと釣り合わない
  • 運用コスト(データ更新・メンテナンスなど)がかかりすぎる
  • 企業の課題解決につながらず、導入しただけで満足してしまう

費用対効果を最大化するための対策例は以下のとおりです。

  • 目的を明確にし、期待する成果を定義する
  • 初期費用と運用コストを事前に試算し、ROIを計算する
  • スモールスタートで導入し、効果を確認しながら拡張する

なお、生成AIのセキュリティリスクについて詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。

AIチャットボットを上手く活用して、業務を効率化させ顧客満足度を上げよう

AIチャットボットを導入することで、問い合わせ対応時間を大幅に効率化でき、担当者の負担を大きく軽減できるメリットがあります。実際の事例として挙げた企業では、AIチャットボットを導入することで利用者が持つ課題を迅速に解決でき、満足度を向上させられるケースが多くありました。

しかし、導入方法を誤ると効果が得られず、費用だけがかかってしまうなどの課題も存在します。導入効果を得るためにも、どの部分から効率化すべきか検討することが重要です。

【AIチャットボットでできること】

  • 工数・人件費の削減につながる
  • 対応時の負担が軽減できる
  • 脱属人化が目指せる
  • ユーザーの満足度・CV率向上につながる
サービス紹介資料

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・生成系AIを活用したPoC開発

・生成系AIのコンサルティング

・システム間API連携

最後に

いかがだったでしょうか?

「AIチャットボットは、問い合わせ対応の自動化だけでなく、社内ヘルプデスク、営業支援、顧客対応の属人化解消、ナレッジ共有など多様な業務で活用可能です。貴社の課題に合わせた最適な導入方法をご提案します。

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