動画生成AIを自社サービスに活用した事例4選!ビジネスに取り入れるメリットやSNSで話題の生成動画を徹底解説

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画像生成AIや音声生成AIなど、特化型生成AIが次々と誕生し、ビジネスシーンでも生成AIが活用されるようになってきました。そして、昨今話題に上がっているのが動画生成AI。Soraの発表を機に、ますます動画生成AIをビジネスで活用できないかと模索する企業も増えてきました。

この記事では、動画生成AIの概要や活用方法についてご紹介します。実際の導入事例についてもご紹介しているので、ぜひ最後までお読みください。

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動画生成AIとは

動画生成AIとは入力されたプロンプトをもとに、生成AIが映像や音楽を組み合わせ新しい動画を生成するAIツールです。近年では、生成AI技術の向上により生成できる動画のクオリティも格段に上がっています。

また、入力できるプロンプトはテキストだけではなく、画像や動画も入力可能なため、より具体的な動画を生成することも可能です。

例えば、生成したい動画の中に登場させたいキャラクターがいるとします。そのキャラクターの画像をプロンプトとして入力することで、生成された動画の中にそのキャラクターを登場させることができます。その他にも、2つの異なる動画を入力すれば、動画生成AIが自動で二つの動画を一つにまとめることも可能です。

なお、最強動画生成AIのSoraについて詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。

動画生成AIを導入するメリット

技術が進化し、さまざまな動画を生成することができるようになりましたが、ビジネス領域において導入することでどのようなメリットがあるのでしょうか。

ここでは、動画生成AIを導入するメリットについて解説します。

コストの削減

通常、動画を作成しようとした場合まず必要な作業が撮影です。撮影を行うためには出演者や撮影場所の確保、収録機材の準備などが必要です。さらに、撮影した動画を編集するためには、編集スタッフの確保や動画編集ソフトの購入など、動画作成には何かとコストがかかります。

それに対して、動画生成AIを活用した場合、テキストや画像プロンプトなどから動画を生成できるため、新たに動画素材を撮影する必要がありません。編集においても生成される動画によっては不要なこともあるので、動画作成にまつわるコストを大幅に削減することが可能です。

動画作成スピードの向上

前述の通り、動画生成AIを活用することで撮影や編集という作業が不要になる場合があります。これによりデスクにいながらも、簡単に動画を作成することが可能です。

また、広告クリエイティブのABテストや複数パターンのSNS投稿を行う際にも、動画生成AIを活用すれば簡単かつ大量に動画を生成できるので、負担を軽減できるというメリットもあります。

複数パターンの動画を生成が可能

昨今の動画生成AIでは、撮影した実写動画をアニメ調へスタイルを変更できたり、特定の効果を追加できたりと、様々なエフェクトを加えることができます。

それにより、動画編集スキルが高くなくても一つの動画から複数パターンの動画を瞬時に作成することができます。
また、動画生成AIを活用することで、今までになかった発想の動画を制作できる可能性があるので、新しいアイデア創出を行う際にも役に立つでしょう。

ビジネス領域で期待される動画生成AIの活用方法

ここまでコストの削減や動画作成スピードの向上など動画生成AIを使うメリットについて解説しました。しかし、ビジネス領域においてどのように活用できるのか分からないという方もいらっしゃるでしょう。次に、ビジネス領域で期待される動画生成AIの活用方法について見てみましょう。

今回解説する事例において、弊社がX(旧Twitter)で発見した参考となるツイートを紹介させていただいております。取り下げなどのご連絡は、contact@weel.co.jp からご連絡ください。

CM作成

Xのポストにあるように、動画生成AIと画像生成AIを巧みに使いこなすことによって、コストを抑えつつ短時間でクオリティの高い動画を作ることができます。

CM作成は何かとコストと時間がかかるため、動画生成AIがさらに進化すれば多くの企業で動画生成AIで作られたCMが公開されることが予想されます。

企業PR動画の作成

CMは放送しないけど、自社ブランドイメージの定着やサービスの普及を目的とした企業PR動画を作成する企業は多いのではないでしょうか。

この場合でも動画生成AIは活躍すると期待されています。今まで、広報担当と動画制作会社とのやり取りの中で細かなニュアンスが伝わらなかったり、思い通りの仕上がりにならなかったという経験も少なからずあるでしょう。

思い通りの動画を作ることは難しいですが、簡単に複数パターンの動画を生成できるので、よりイメージに近い動画を作ることが可能です。

プレゼン動画の作成

営業職で顧客に商品を説明するときや会議・打ち合わせでプレゼンを行う機会があると思います。一般的には、スライドを使いながらのプレゼンが多いと思いますが、差別化を図るためにプレゼン動画を用意する人も一定数います。

プレゼン動画を用意することで、プレゼン内容をよりリアルに想像させたり、単調的な言葉の説明から動画を活用することで目を引くこともできます。

これまで動画制作スキルがなく、プレゼン動画を作れなかった人も、動画生成AIを活用すればプレゼン動画を作成できるため、提案方法の幅を広げることができます。

自社サービスに動画生成AIを活用した事例

ここまで、動画生成AIの可能性についてご紹介してきましたが、実は、すでに動画生成AIを業務に活用している事例があります。では、いったいどのように活用されているのでしょうか。次に実際の活用事例についてご紹介します。

事例① PARCO

日本を代表するファッションビルであるPARCPでは、モデルやグラフィック、ナレーションや音楽まですべて生成AIで作成した広告動画を公開しました。公開された動画は、ピンクを基調としており、不思議で独特な世界観に目を惹かれます。

また、音声生成AIで作られたナレーションも、単語ということもありますが、違和感がなくとても作りこまれたCM動画です。

事例② ASML

オランダを拠点に事業を世界的に発展させている半導体製造メーカーのASMLでは、MidjourneyやRunwayAIを活用して、広告動画を作成しました。

動画に使われた素材はMidjourneyから出力した7,852枚の生成画像で、それらの画像をRunwayAIで編集して作られた動画です。エジソンやニュートンなど、人物を表現する際には、多少違和感のある表現にはなっていますが、ダイナミックかつ先進的な動画広告を配信しました。

事例③ KDDI

大手通信キャリアとして人気のあるau。2014年から放送されているCM「三太郎」シリーズは人気で、放送10周年を迎える2024年に、生成AIを活用したCMを配信しました。

これは、過去に放送されたCMから厳選したシーンを抜粋し、抜粋された動画に生成AIによるアニメーションリメイクを施した動画になっています。

実写動画をアニメーションリメイクするだけで印象はガラッと変わり、どこか懐かしいような感じを残しつつ、新しい一面を見せてくれる。そんな動画に仕上がっています。

事例④ 伊藤園

伊藤園はTV-CMに日本で初めてAIタレントを起用し、大きな話題となりました。

上記ポストには、実際にTVで放送された動画が掲載されていますが、確認してみると表情や髪の毛の動きなどがとてもリアルで違和感がなく、AIタレントと気づかない人も続出するような仕上がりになっています。

このように、AIタレントも実用できるレベルまで技術が進化しているため、今後はAIタレントもCMに起用されることが増えてくることが予想されます。

SNSでも注目を集めている動画生成AI

ここまでは、ビジネスで動画生成AIを活用した事例を紹介しましたが、近年動画生成AIを活用するユーザーが増加した影響で、SNS上でも動画生成AIから生成された動画がたくさん公開されています。

次に、SNS上に公開されている動画生成AIを活用して作成した動画をご紹介します。

ガンプラ画像を動画化

上記ポストは、ガンプラの写真から動画化を行った様子が公開されています。

公開されている動画を見てみると、骨格を意識した歩き方や雪などの背景もしっかり表現されており、動画化のレベルが高いことがわかります。

使い方やプロンプトによっては、プラモデルやフィギュアを使ってショートムービーも作ることができるでしょう。

絵から本物が飛び出す

上記のポストには、切った絵の中から本物が出てくるというユニークな生成動画が紹介されています。

とうもろこしを切ったらポップコーン、蜂の巣をすくったらハチミツ、金魚鉢を切ったら水と金魚がでてくるなど、リアルでは絶対にあり得ないシチュエーションですが、この奇抜な演出と綺麗な描写が人気のシリーズです。

透明な野菜のカット

ガラスのような透明で綺麗な野菜をカットする動画も人気があります。

まず、ガラスのような綺麗な野菜にも目がいきますが、それをナイフで淡々と切っていく様子や、野菜の断面、切る音などが心地よく、無心でみてしまうユーザーも多いようです。

ちなみに、上記ポストで紹介されている動画はTikTokで300万いいね以上を獲得しており、多くのユーザーが注目していることがわかります。

ミニチュア風動画

動画生成AIを活用すれば、ほっこりした可愛らしい動画も生成することができます。

例えば、上記動画のように包丁を使ってレタスを切る黒猫の動画は、全体がシルバニアファミリーのようなミニチュア感があり可愛らしさと光の入り具合や黒猫の動きにあまり違和感のないリアル感が融合しています。

AI YouTuber

YouTubeなどの動画投稿サイトの普及により、動画投稿者が大幅に増加しましたが、中にはモラルのない迷惑系と呼ばれる投稿者も増えてきており、度々問題になっています。

しかし、最近では誰にも迷惑をかけない迷惑系AIYouTuberというジャンルも密かに人気を博しています。

上記ポストには、「AIが考えたYouTuberたち」という動画が公開されていますが、アクセルとブレーキ入れ替えてみたなど、リアルでは絶対あり得ないシチュエーションが面白いと人気を集めています。

動画生成AI導入の注意点

ここまでメリットや導入事例についてご紹介してきましたが、動画生成AIを導入するにはいくつか注意すべきポイントがあります。

これらをしっかり把握しないと、思わぬトラブルに巻き込まれる可能性があるので、しっかり理解しましょう。

コンテンツの品質と一貫性

先ほどご紹介したASMLが公開した動画をコマ送りにしてご覧いただければわかる通り、生成AIで出力したコンテンツには一貫性がありません。人物を映し出すシーンを作り出すにも、顔や髪型、服装などが変わってしまったり、不自然な表情をしたりとまだまだ改善点があります。

ですが、逆にその不自然さが味となり、ユーザーの興味を引くようなコンテンツとなる可能性もあります。

技術的ハードルの高さ

これまで、動画生成AIを活用すれば簡単に動画を作成することができるとご紹介してきましたが、動画生成AIに関する知識や技術がないと、自分の求める動画を生成することは難しいです。

もちろん、テキストや画像、動画プロンプトを入力して、ある程度の要望の動画を作ることができます。しかし、細かなディティール設定や構図などを思い通りにしたいということであれば、使用するAIツールの機能を細かく理解し、プロンプトの研究を行う必要があります。

ツールやプラットフォームの選択

生成したいクリエイティブのテイストや使用用途は、ユーザーによって異なります。そのため、自分がどのような動画を作りたいのか、何のために使うのかなど、しっかりと把握したうえでツールを選ぶようにしましょう。

何も考えずに人気のツールだからといって課金をし、いざ利用してみると思っていた動画が生成できなかったり、商用利用NGのため思っていた使い方ができないなどといった事態に陥る可能性があります。

生成AIへの過度な期待

生成AIを活用することで、自社サービスの付加価値を上げたりマーケティング用のクリエイティブ動画作成ツールとして利用できますが、生成AIを導入したからといって飛躍的に業績が変わることはありません。

あくまでも、生成AIは業務をサポートしてくれるツールなので、生成AIをどのように活用し、導入したことによってどのような効果を狙うのかなど、しっかり考えたうえで導入した方がよいでしょう。

著作権問題

生成AIは膨大な過去のデータから分析し処理を行っているため、出力されたクリエイティブが著作権を侵害してしまう可能性があります。

基本的に生成されたクリエイティブをWEBやSNSなどにアップロードしたりする場合は、生成AIが参照したデータの確認を行い、類似しているクリエイティブがないかなどの確認をする必要があります。

なお、生成AIにおけるリスクについて詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。

弊社のAIツール導入・活用支援について

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生成AIで作られたクリエイティブが生活に溶け込む

動画生成AIはまだまだ業務に活用できるレベルに達しているツールは少なく、企業側もどのように活用しようか検討している段階でしょう。しかし、未完成で不自然だからこそ、人の目を引くクリエイティブを作ることもできます。

これは各企業の戦略によって考えは異なりますが、著者の個人的な考えとしては「最新技術を使ってみた」という話題性と、「ちょっと不自然」というクセのあるクリエイティブは人の記憶に残る可能性が高いと考えているので、どんどん活用した方がいいと考えています。

これからは技術がさらに進化し、どんどん生成AIで作られたクリエイティブが世の中に出回るでしょう。そんな世の中に置いて行かれないためにも、早めに生成AIに関する勉強を始めてはいかがでしょうか。

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最後に

いかがだったでしょうか?

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監修者田村 洋樹

株式会社WEELの執行役員として、AI導入支援や生成AIを活用した業務改革を中心に、アドバイザリー・プロジェクトマネジメント・講演活動など多面的な立場で企業を支援している。

これまでに累計25社以上のAIアドバイザリーを担当し、企業向けセミナーや大学講義を通じて、のべ10,000人を超える受講者に対して実践的な知見を提供。上場企業や国立大学などでの登壇実績も多く、日本HP主催「HP Future Ready AI Conference 2024」や、インテル主催「Intel Connection Japan 2024」など、業界を代表するカンファレンスにも登壇している。

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