これまで人類はいくつもの「願い」を「発明」によってかなえてきました。
では、「どんな形状のものでもしっかりと固定したい」という、日常生活や仕事で突如として湧き出る「難題」は、どのようにかなえられてきたでしょうか。
それは、特殊な万力「フラクタルバイス」の開発によって実現してきました。
では、この万能万力がどのように対象物を固定するのでしょうか。
この記事では、フラクタルバイスの構造を解説し、その進化を体験できる最新の「MetMo フラクタルバイス」を紹介します。
目次
- どんな形状の物体でも固定できる「フラクタルバイス」
- 小型化した最新万能万力「MetMo フラクタルバイス」
どんな形状の物体でも固定できる「フラクタルバイス」

バイスとは、対象物を挟んで固定する工具「万力」のことであり、工作物を切断したりやすり掛けしたり、細工したりする時などに活躍します。
しかし、この万力には弱点があります。
普通の万力は、平らな面をしっかりと固定することには優れていますが、丸いものや不規則な形を固定するのは苦手なのです。
例えば、丸いパイプを固定したいときや、角ばった部品を挟みたいときに、どうしても不安定になりがちです。

ここで登場するのが「フラクタルバイス」と呼ばれる特殊な構造の万力です。
この工具では、自由に回転する半円形のグリップが多数使用されており、小さいグリップが大きなグリップの中に入っています。
そしてこの構造により、フラクタルバイスで物体を挟み込むと、グリップがそれぞれ回転して対象物の凹凸に合わせてぴったりとフィットします。
これにより、対象物にかかるかかる圧力が均一に分散され、たとえ丸い物体でも角のあるものでも、しっかりと固定できるようになります。
そして最近になって新たなデザインの「フラクタルバイス」が登場し、改めて人々の関心を引き寄せることになりました。
小型化した最新万能万力「MetMo フラクタルバイス」
フラクタルバイスはどんな形状のものでもしっかりと固定できる優れものですが、サイズや使い勝手にやや課題がありました。
特に重量が重く、持ち運びや設置に不便さを感じることが多かったのです。

そこで登場したのが、「MetMo フラクタルバイス」です。
この最新モデルは、従来のフラクタルバイスが持っていた利点を最大限に活かしつつ、小型化することで、使いやすさを大幅に向上させています。
MetMo フラクタルバイスには6つの半円形グリップが採用されており、それぞれが独立して動くことで、あらゆる形の物体を固定できます。
しかも、手のひらに収まるサイズであるため、机の上で小さなアイテムを固定するのに便利です。

動画では、フィギュア、グラス、腕時計、工具など様々な対象物が固定されており、どんなものでも、安心して修理したり塗装したりできることを証明しています。
加えて、従来の万力のような「ガチガチで重たい」印象を与えることなく、持ち運び可能で、そのデザインはどこか洗練されています。
現在、この新しいフラクタルバイスは、クラウドファンディングを通じて多くの支持を集めています。
参考文献
“Fractal vise” holds weird shapes without damaging them
https://newatlas.com/around-the-home/fractal-vice-metmo/
MetMo Fractal Vise
https://www.kickstarter.com/projects/metmo/metmo-fractal-vise?ref=c0onha
ライター
大倉康弘: 得意なジャンルはテクノロジー系。機械構造・生物構造・社会構造など構造を把握するのが好き。科学的で不思議なおもちゃにも目がない。趣味は読書で、読み始めたら朝になってるタイプ。
編集者
ナゾロジー 編集部