【ComfyUIで創造力が爆発】ブラウザでも使える神拡張機能!始め方と極め方を解説

生成AI×業務効率化Tips

押さえておきたいポイント
  • ComfyUIはStable Diffusionに対応したノードベースUIであり、細かなパラメーター設定を行うことで高精度な画像を生成
  • アップデートでブラウザ対応が追加され、インストール不要で誰でもすぐに利用可能
  • LoRAやControlNetなどの拡張機能を組み合わせることで、プロフェッショナルなクオリティの画像制作を実現

突然ですが、みなさんは「ComfyUI」というAIツールをご存知でしょうか?ノードベースのUIでStable Diffusionの画像生成機能を利用できるほか、パラメーターを細かく調整して高精度の画像を生成できるのが魅力のAIツールです。

さらに2025年にはブラウザ上での利用が可能となり、インストール不要で手軽に試せるようになりました。

今回の記事では、ComfyUIの概要や使い方、おすすめの拡張機能まで詳しく解説します。最後までご覧いただくと、ComfyUIを使ってハイクオリティな画像を生成できるようになるので、高度な画像生成プロジェクトやプロフェッショナルなデザイン、クリエイティブなアート制作まで、さまざまなタスクで活かせると思います。

ぜひ最後までご覧ください。

\生成AIを活用して業務プロセスを自動化/

ComfyUIとは

ComfyUIとは、画像生成AIStable Diffusionを使用できるAIツールです。ノードベースのUIでプロンプトから手軽に画像を生成できるので、コーディングの必要はありません。

また、無料かつ無制限で画像を生成できるのが嬉しいポイント。Stable Diffusion XLモデルを使用しているため、高画質な画像を高速生成できる点も魅力です。

さらに、入力したプロンプトトレーニングに使用されたり、保存されたりすることもないのでセキュリティ面でも安心してお使いいただけます!

なお、Stable Diffusionについて詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。

ComfyUIの特徴

ComfyUIの主な特徴を4つご紹介します。

ノードベースの操作

ノードをドラッグ&ドロップで配置し、各ステップを視覚的に管理できます。入力(プロンプトやシード値)、モデル選択、生成処理、後処理を細かく設定可能です。

例えば、画像生成フローを可視化したい場合、以下のノードが接続されます。

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ノード名役割・内容入力例・指定例
Text Inputノードプロンプトを入力して、生成したい画像の内容を指示します。例:「A futuristic city at night, cyberpunk style」
Samplerノード画像生成時に使用するアルゴリズムを指定します。例:Euler A サンプラー
Outputノード生成処理の結果を受け取り、最終的な画像として出力します。例:生成された画像データを出力
ComfyUIの主要ノードとその役割まとめ

各ノードを接続するだけでフロー全体が視覚化され、どこで何が行われているかを簡単に把握することができ、複数のプロンプトをテストしたい場合でも、Text Inputノードを追加し、別のルートを作成することが可能です。

カスタマイズ性

個々のノードでパラメータを調整することで、細かい制御が可能になっています。モデルの切り替え、カスタム LORA(Low-Rank Adaptation)や ControlNet の利用も容易です。

モデルの切り替えについて、例えば、画像生成中に異なるアートスタイルを試したい場合、1つのノードで Stable Diffusion v1.5 や v2.1、カスタムモデルを簡単に切り替えすることができます。

また、ControlNetの利用については、人物ポーズや建物の輪郭を指定したい場合、ControlNet ノードを挿入し、画像や骨格データを入力することで、細かな制御を追加することができます。例として、ポーズ画像をアップロードして「このポーズのキャラクターを生成する」といったカスタマイズも可能です。

視覚的デバッグ

各ステップの出力をプレビューし、画像生成プロセスを細かく確認できます。

ノード間の接続ミスや設定ミスを早期発見可能です。例えば、プロンプトを入力して生成した画像が意図と異なった場合は、以下の通りデバッグをすることができます。

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ノード名/機能役割・内容利用例・効果
Intermediate Outputノード各ステップで生成途中の画像をプレビューできます。ラフ段階の確認や途中経過の把握に便利です。例:下書き段階の画像をリアルタイムで確認
設定ミスの発見サンプラーやスケールなどの設定ミスを即座に検知し、誤りを早期に修正できます。例:不適切なパラメーター設定を自動で検出
ComfyUIで確認や調整に役立つノード機能まとめ

拡張性

コミュニティが提供するカスタムノードやスクリプトをインポート可能。新しい機能やモデルへも柔軟に対応できます。

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機能名役割・内容利用例・効果
カスタムノードコミュニティが提供するノードをインポートして、独自の画像生成手法を追加できます。例:テクスチャ生成ノードやアートスタイルフィルターを用いて、画像に独特な質感を付与
スクリプトの実行特定の処理を行うPythonスクリプトを組み込み、生成フローを拡張できます。例:LoRALORA(Low-Rank Adaptation)を使い、指定キャラクターのスタイルで画像を生成するワークフローを構築
ComfyUIで応用的な画像生成を行うための拡張機能まとめ

パラメーターを細かく調整できて、高精度な画像生成ができるのは非常にポイント高いですね!

2025年最新アップデート情報

2025年10月時点での最新アップデート情報を表形式で整理します。

重要機能と高速化ポイントを表で可視化しているので、導入可否の判断材料としてお役立てください。

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タイムライン主要アップデート影響
2025年1月v0.3.10:非同期キューの強化およびStableDiffusion3フルサポート複数ジョブ同時生成が安定
2025年3月新フロントエンド正式移行レスポンス40%高速化
2025年4月デスクトップアプリ公開クリックインストール対応
2025年5月Apple Silicon M3最適化パッチM3 MaxでStableDiffusion3の512×512の1回あたり処理時間が1.7秒に
2025年6月ブラウザ版ComfyUI公開インストール不要でWeb上から即利用可能に
ComfyUIの最新アップデートまとめ

現在では、ComfyUIはWindows・Mac・Linuxに加え、ブラウザ上でも利用可能です。導入ハードルが下がり、初めてのユーザーでもすぐに試せる環境が整いました。

ComfyUIのライセンス

ComfyUIのライセンス詳細は以下の通りです。

利用用途可否
商用利用⭕
改変⭕
配布⭕
特許使用⭕
私的利用⭕
ComfyUIのライセンス詳細表

上記利用用途であれば、基本的に許可されていますが、GPLv3の条件として、改変や再配布を行う際には、以下の要件を満たす必要があるようです。

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要件項目内容説明
ソースコードの公開改変したソフトウェアを配布する際にソースコードを公開する必要があります。コードを非公開のまま再配布することはライセンス違反になります。
同一ライセンスの適用再配布時には元のComfyUIと同じGPLv3ライセンスを適用する必要があります。これにより、派生プロジェクトもオープンソースとして維持されます。
ライセンス情報の明示著作権表示やライセンス情報をソフトウェア内に明示する必要があります。READMEやアプリ画面などに明記することで利用者に正しい情報を伝えられます。
ComfyUIのGPLv3ライセンスにおける主な遵守事項まとめ

詳細については、ComfyUI公式ライセンスをご確認ください。

ComfyUIの使い方

ここでは、ComfyUIの使い方を解説していきます。2025年の最新アップデートでブラウザ対応が追加され、インストール不要ですぐに使えるようになりました。ブラウザ版では公式サイトにアクセスするだけで利用を開始できるため、初心者の方にもおすすめです。

なお、従来のデスクトップ版(ローカルインストール)も引き続き提供されています。以下では、ローカル環境で利用したい方向けに、インストール方法と基本操作を紹介します。

ComfyUIのインストール方法

ComfyUIのインストール方法は、デスクトップ版のダウンロード(Mac/Windows共通)、Windows専用の方法、Mac専用の方法の3パターンがあります。

まず、1番お手軽にインストールできるデスクトップ板のインストール方法です。

ComfyUIインストールページにて、ご自身のOSに対応したダウンロードボタンを押下します。

ダウンロードが完了したらComfyUIアプリがPCに保存されますので、ダブルクリックで開きましょう。以下のような画面が開けばダウンロードは完了です。

はじめるボタンを押すと、4ステップほどの設定がありますので、ご自身の環境に応じた設定をするようにしましょう。

ちなみに、必要なツール・パッケージが足りていない場合は、以下の画像のようにアプリ内のボタン操作だけでインストールをしてくれるので非常に便利です。

必要ツールのインストールまで完了すると、デスクトップアプリ内でComfyUIを実行することができるようになります。

以下画像のようにテンプレートからワークフローを選択することもできますので、ぜひ試してみてください。

続いて、Windowsを使用している方は、GitHubのComfyUI専用ページにアクセスして「Direct link to download」をクリックしてください。

その後は、ダウンロードしたフォルダをテキストエディタで開き、モデルやVAEの準備をしていきます。「base_path」にフォルダパスを指定し、「checkpoints」や「vae」「loras」の調整を行えば完了です。

次はSDXL用のComfyUIワークフローを読み込みます

以下のページから、1枚目の画像をダウンロードして、ComfyUIの画面にドラッグ&ドロップしてください。

SDXL Examples | ComfyUI_examples

あとは「Save」をクリックして保存すれば一連の設定は完了です。今回設定したワークフローを使用する場合は、「Load」をクリックして読み込んでください。

なお、MACでComfyUIをダウンロードする場合は、「ターミナル」でコードを入力しながらダウンロードしていきます。

Macのアプリ一覧でターミナルを選択する画面

主な手順をまとめました。

  1. Minicondaをインストール
  2. 仮想環境「comfy」を構築
  3. Xcodeをインストール
  4. PyTorchをインストール
  5. GitHubからComfyUIをダウンロードしてインストール
  6. Symbolic Linkの作成
  7. ComfyUIを起動

ちょっと難しいかもしれませんが、詳しい手順が載っているので、参考にしながら進めてみてください。

MacでのComfyUI環境構築方法

MacでのComfyUIインストール方法をご説明します。

筆者は何かと環境構築に苦労するM1 Macを使用していますが、下記フローで問題なくインストールできたので、M2以降のApple Siliconをお使いの方にも参考になるかもしれません。

別のPCスペックの方は読み飛ばしていただいて構いません。

①Homebrewのインストール(※インストール済みの方は不要です)

ターミナルを開き、以下のコマンドを実行してHomebrewをインストールします。

/bin/bash -c "$(curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/Homebrew/install/HEAD/install.sh)"

必要なツールをインストール(※インストール済みの方は不要です)

Homebrewを使ってGitやPythonをインストールします。

brew install git python3

Pythonバージョンの確認

Pythonが正しくインストールされているか確認します。(※推奨バージョン3.12以降)

python3 --version

仮想環境を作成

プロジェクト用のディレクトリを作成し、その中で仮想環境を作成します。

mkdir comfyui_project
cd comfyui_project
python3 -m venv venv

仮想環境を有効化

以下のコマンドで仮想環境を有効にします。

source venv/bin/activate

ComfyUIのリポジトリをクローン

GitHubからComfyUIのソースコードを取得します。

git clone https://github.com/comfyanonymous/ComfyUI.git
cd ComfyUI

必要なPythonパッケージをインストール

requirements.txtを用いて依存ライブラリをインストールします。

pip install --upgrade pip
pip install -r requirements.txt

M1 Mac向けに追加パッケージをインストール

M1 MacはMetalバックエンドを活用できるため、以下をインストールします。

pip install torch torchvision torchaudio --index-url https://download.pytorch.org/whl/cpu

MetalバックエンドについてはAppleの公式サイトを参考にしてみてください。

ComfyUIの起動

以下のコマンドでComfyUIを起動します。

python main.py

以下のような出力が返ってきたらOKです!

上記の赤枠リンク(http://127.0.0.1:8188)Webブラウザで叩いて、ComfyUIを開きましょう。

以下のような画面が表示されればComfyUIのインストールは完了です!

なお、ComfyUI Webを使用すれば、ブラウザ上でも画像生成ができます。デスクトップ環境に導入したくない方はこちらを試してみてください。

ComfyUIの基本操作

ComfyUIの基本操作を一覧にしてまとめました。

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操作内容方法
枠の移動マウスのドラッグ
画面のズームイン・ズームアウトマウスホイールの回転
新しいノードの追加ダブルクリック
ComfyUIの基本操作一覧表

画像を生成する際は、「CLIP Text Encode(Prompt)」に生成する画像の特徴を入力します。日本語には現状対応していないので、翻訳しながら英語で入力してください。

ComfyUIの基本ワークフロー画面

プロンプトを入力し終えたあとは、「Queue Prompt」をクリックすると画像を生成できます。

ComfyUI Managerの使い方とノード拡張の設定

ComfyUI Managerは、拡張ノードの追加や更新を簡単に行える公式ツールです。手動でフォルダ操作を行う必要がなく、クリック操作で環境を整えられるため、初心者の方にもおすすめです。

Managerを使うことで、LoRA・ControlNet・AnimateDiffなどの人気ノードをGUI上で導入できます。ノードの導入・削除・アップデートを統一的に管理でき、作業環境のトラブルも減らせます。

ComfyUI Managerのインストールと起動

GitHub公式(ltdrdata/ComfyUI-Manager)からZIPを取得し、ComfyUIのcustom_nodesフォルダ内に配置します。ComfyUIを再起動するとメニュー内に「Manager」タブが表示され、拡張管理が可能になります。

ノード追加・日本語化・更新方法

「Manager」タブのリストから導入したいノードを選択し、「Install」をクリックするだけで追加できます。日本語化パッチやControlNetなども同様に管理でき、アップデートや削除もワンクリックで操作可能です。

おすすめのComfyUI拡張機能

ComfyUIは拡張機能も充実しているので、使いこなせるとよりハイクオリティな画像を生成できるようになります。

今回は、ComfyUIでおすすめの拡張機能を5つまとめました。

  1. ComfyUI Custom Scripts
  2. ComfyUI Impact Pack
  3. ComfyUI’s ControlNet Auxiliary Preprocessors
  4. Efficiency Nodes for ComfyUI
  5. AnimateDiff Evolved

それぞれの拡張機能は、GitHubからインストールできます。

以下でそれぞれの詳細をみていきましょう。

①ComfyUI Custom Scripts

ComfyUI Custom Scriptsは、さまざまなカスタムスクリプトやノードを自動的にインストールできる機能です。たとえば、埋め込みやカスタム単語のオートコンプリート、ノード用のカスタムカラーなどがあります。

ほかにも、ノードをロックしたり、実行順にグラフを自動整列させる機能などが便利です。おもに、ComfyUIの画面を整理して見やすくできる機能が豊富に揃っているので、作業しやすい環境を整えたい方はぜひチェックしてみてください。

②ComfyUI Impact Pack

ComfyUI-Impact-Packは、画像の検出・詳細化・アップスケール・パイプなどを実行できる機能です。それぞれ画像に変化を加える効果があります。

ComfyUI Impact Packに含まれている機能を以下にまとめました。

  • 検出器
  • ディテーラー
  • アップスケーラー
  • フック
  • SEGS操作

検出器は、SAMモデルやUltralyticsモデルなど、各モデルをロードするための機能です。一方、ディティーラーは画像をSEGSに基づいて精細化することができるので、よりハイクオリティな画像を生成できるようになります。

ComfyUIの基本操作で出力できる画像の精度に物足りなさを感じた場合に使用してみてください!

③ComfyUI’s ControlNet Auxiliary Preprocessors

ComfyUI’s ControlNet Auxiliary Preprocessorsは、ComfyUIの画像生成の補助機能です。ヒント画像を生成するためのノードセットが含まれており、生成画像の精度や画質を向上するのに役立ちます。

また、深度マップを使用してより細かい指示を画像に反映させられるのもポイント。アニメや漫画スタイルなどの画風はもちろん、ポーズも設定できるので、生成するモデルの動きを細かく指定できます。

④Efficiency Nodes for ComfyUI

Efficiency Nodes for ComfyUIは、画像生成や編集のワークフローを効率化するのに役立つ機能です。1つのノードで複数の操作を実行したり、ワークフロー内のノードの総数を減らしたりできるので、編集画面が見やすくなります。

また、スクリプトノードで複雑なスクリプトを実行できるのもポイント。ノイズ制御や画像修正もできるので、より高精度な画像生成ができるようになります。

⑤AnimateDiff Evolved

AnimateDiff Evolvedは、ComfyUIでアニメスタイルのDiff画像を生成できるようになる拡張機能です。「Upscale」と「ControlNet」にも最初から対応しており、WebUI A1111が抱えていた多くのバグを解消しています。

とくに、「ControlNet」を使用して参照用の画像を読み込める点に注目。2秒/16コマに合わせて枚数分の参照用画像を用意しなければならないものの、美しい動画を手軽に作れるようになります。

普通の画像に飽きてきた際はDiff画像の生成にも挑戦してみてください!

ComfyUIの日本語化

ComfyUIはデフォルトが英語表記ですが、プラグインをインストールすることで日本語化に対応できます。以下で、日本語化プラグインに関する情報や日本語化の設定方法を紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

ComfyUI日本語情報の入手方法

前述のとおり、ComfyUIはプラグインをインストールすることで日本語化に対応できます。デフォルトの英語表記のままだと作業しづらいと感じる方も多いと思うので、これは助かりますよね!

肝心のプラグインですが、「AIGODLIKE-ComfyUI-Translation」をGitHubからインストールすることで実装できます。ただ、拡張機能のすべてに対応しているわけではないので、今後開発チームによって翻訳が進むのを待ちましょう。

ほかには、CivitaiでComfyUI SDXL 日本語バージョンをダウンロードする方法もあります。

ComfyUIの日本語化設定

まずは、GitHubから「AIGODLIKE-ComfyUI-Translation」をインストールします。インストールは、以下のコードをPCで実行するだけです。

cd ComfyUI/custom_nodes
git clone https://github.com/AIGODLIKE/AIGODLIKE-COMFYUI-TRANSLATION.git

実際に日本語に翻訳する際は、ComfyUIを起動してメニューを開きます。言語オプションをクリックして、日本語に設定してください。

言語を追加する際は、プラグインディレクトリ(サンプルフォルダーなど)に新しい「言語名」フォルダーを作成します。その後、LocaleMap.js ファイルを見つけて、その中の最初のステップ フォルダーと同じ名前の言語コードを追加します。

最後に、ComfyUI サービスを再起動して、「AGLTranslation 言語」設定バーで「exampleDisplayName」言語タイプを探してください。

ComfyUIの注意点

ComfyUIを使用する際は、以下2つの注意点があります。

  • 分かりにくいUI
  • 同じ画風が再現できない

上記2つのことから、Stable Diffusionを利用できるほかのツールと比べても、操作性はあまりよくありません。

以下で、それぞれの注意点を解説していくので、ぜひ参考にしてみてください。

分かりにくいUI

ComfyUIはUIが分かりにくく、操作性があまりよくありません。たとえば、Automatic1111ならLoRAや大量のAIモデルを楽に管理する機能を搭載していますが、ComfyUIはモデル名がただ羅列されているだけです。

また、表記が英語表示なので、一見どのボタンで何ができるかがわかりません。

ただし、拡張機能を利用すればComfyUIでもUIを改善できます。フォルダ分けをしたり、マウスオーバーした際に画像が表示されたりする機能もあるので、色々試してみてください。

同じ画風が再現できない

ComfyUIでは、同じ画風を再現できません。これは、企業がマスコットキャラクターを作成していくつかのイラストを作成したり、漫画を描いたりする際に不便です。

同じStable Diffusionを使用するLoRAなら同じ画風を再現できるので、どうしてもComfyUIの性能が劣って見えてしまいますよね。

ただし、ComfyUIでも拡張機能を利用することで同じ画風を再現できるようになります。「smZNodes」を追加することでAutomatic1111と同じような感覚で画像を生成できるようになるので、ぜひ試してみてください。

なお、LoRAについて詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。

ComfyUIの活用事例

ComfyUIの具体的な企業や個人での活用事例に関する公開情報は限られていますが、以下のようなシーンでの活用がなされています。

アパレル業界におけるCG技術

OpenFashionによるアパレルCG活用紹介
参考:https://jp.open-fashion.com/

アパレル業界におけるAI技術を持ち込みCG特有の硬さの改善や顔入れ替えの方法を試しているそうです。#ControlNet や #ComfyUI がCG技術の高度化に活用されているようです。

オリジナルキャラクター生成

ComfyUIはオリジナルキャラクター生成に活用することができ、キャラクター作画および背景作成における実際の事例がありました。(※1)

  1. 拡張ノードのインストール
  2. モデルのダウンロード
  3. ファイルをComfyUIにアップロード
  4. テキストプロンプトの入力
  5. ControlNet調整
  6. 生成
  7. 微修正 

以上のようなフローでComfyUIが活用されています。

企業における活用可能性

  • 広告制作の効率化:例えば、マーケティング部門がComfyUIを使用して、製品やサービスの広告画像を迅速に生成し、キャンペーンのスピードアップとコスト削減を図ることができます。
  • コンテンツ制作の多様化:メディア企業が多様なビジュアルコンテンツを生成し、読者や視聴者の関心を引きつける新しい方法を模索する際に役立てることが可能です。

個人クリエイターによる活用可能性

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活用シーン内容・目的効果・メリット
アート制作個人のアーティストがComfyUIを使って、独自のスタイルやコンセプトを持つアート作品を生成し、創作の幅を広げます。例:独自の世界観を持つビジュアル作品を効率的に制作できる
ポートフォリオの強化デザイナーやイラストレーターが多様な作品を短時間で制作し、ポートフォリオを充実させます。例:クライアントへの提案力を高め、仕事獲得のチャンスを広げられる
ComfyUIの主な活用シーンまとめ

ComfyUIで画像を使ってみた

ComfyUIを使用すれば、細かな指示を与えて高精度な画像を生成できるようになります。無料かつ無制限で画像を生成できるのも魅力です。

ComfyUIを使用する際は、以下の手順に従ってください。

  1. GitHubでComfyUIをダウンロード
  2. モデルやVAEの準備
  3. SDXL用のComfyUIワークフローを読み込み

ダウンロード完了後は、「CLIP Text Encode(Prompt)」に生成画像の特徴を入力し、「Queue Prompt」をクリックすると画像を生成できます。

デフォルトでは機能が限られていますが、以下のような拡張機能を利用すると、さらに操作性が向上しますよ!

  1. ComfyUI Custom Scripts
  2. ComfyUI Impact Pack
  3. ComfyUI’s ControlNet Auxiliary Preprocessors
  4. Efficiency Nodes for ComfyUI
  5. AnimateDiff Evolved

また、専用のプラグインをインストールすれば、UIの日本語化も可能です。UIがわかりにくい、同じ画風を再現できないといったデメリットも拡張機能で解決できるケースが多いので、ぜひ利用してみてください。

ComfyUIで画像生成してみた

例として、ComfyUIで画像生成してみます!今回はStable Diffusion XL(SDXL)モデルを使っていきます。

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手順内容補足・ポイント
SDXLモデルのダウンロードHugging FaceまたはCivitaiからモデルファイルを取得します。推奨形式は.safetensorsまたは.ckptです。
モデルファイルの保存ダウンロードしたモデルをComfyUI内のmodels/checkpointsフォルダに保存します。フォルダ階層を間違えると認識されないため注意が必要です。
ComfyUIでSDXLモデルを導入する手順まとめ

また、今回のパラメータは以下のように設定しました。

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設定項目推奨値・内容説明
画像解像度1024×1024SDXLモデルは高解像度生成に強く、この設定でバランスの取れた結果を得られます。
ステップ数30生成プロセスの繰り返し回数を示し、数値を上げるほど描写が細かくなります。
CFG Scale8プロンプトの忠実度を調整し、数値が高いほど指示内容に忠実な画像を生成します。
ComfyUIで画像生成を行う際の基本設定まとめ

始球式をするデコピン(大谷翔平選手の犬)

Positive Prompt

A Shiba Inu dog styled as Shohei Ohtani, performing a ceremonial first pitch in a baseball stadium, wearing a baseball cap and jersey, realistic, dramatic lighting, cheering crowd in the background, cinematic shot

日本語訳

大谷翔平選手の柴犬が、野球場でセレモニアル・ファーストピッチを投げるシーン。野球のキャップとユニフォームを着ており、リアルでドラマチックなライティングが施されている。背景には応援する観客が見え、シネマティックなショット。

Negative Prompt

blurry, extra limbs, low detail, overexposed, bad proportions

日本語訳

ぼやけている、余分な手足、低い詳細、露出過多、不良な比率

野球ユニフォームを着た柴犬のCGキャラクター

プロンプトからもお分かりいただける通り柴犬で作成してしまったので、大谷翔平選手の飼っている犬種(コーイケルホンディエ)に変更し、ユニフォームもロサンゼルス・ドジャース仕様に修正します。

また、実行時間が少し長くかかったので、パラメーターを調整します。

スクロールできます
設定項目推奨値・内容説明
画像解像度512×512SDXLモデルでは高解像度にも対応しますが、最初はこの設定で軽快に生成を試すことができます。
ステップ数20生成プロセスの繰り返し回数を示し、数値を上げるほど描写が細かくなります。
CFG Scale8プロンプトの忠実度を調整し、数値が高いほど指示内容に忠実な画像を生成します。
ComfyUIで画像生成を行う際の基本設定まとめ

Positive Prompt

A Kooikerhondje dog styled as Shohei Ohtani, performing a ceremonial first pitch in a baseball stadium, wearing a Los Angeles Dodgers baseball cap and jersey, standing on a pitcher’s mound, highly detailed fur, realistic, dramatic lighting, cheering crowd in the background, cinematic shot, sunny day

日本語訳

大谷翔平選手の犬が、野球場でセレモニアル・ファーストピッチを投げるシーン。ロサンゼルス・ドジャースの野球キャップとユニフォームを着て、ピッチャーズマウンドに立っている。毛が非常に詳細で、リアルな描写、ドラマチックなライティングが施され、背景には応援する観客が見える。シネマティックなショット、晴れた日。

Negative Prompt

blurry, extra limbs, distorted anatomy, bad proportions, low detail, overexposed, unrealistic textures, duplicate elements, wrong uniform, off-brand logo

日本語訳

ぼやけている、余分な手足、歪んだ解剖学、不良な比率、低い詳細、露出過多、不自然なテクスチャ、重複した要素、間違ったユニフォーム、ブランド外のロゴ

少しだけ本物に近づいた気もします。ちなみに本物のデコピンは以下です。

参考:https://full-count.jp/2024/09/03/post1609807/

PCスペックによっては実行完了までに時間を要するかもしれませんが、好きなモデルでパラメーターを細かく調整しながら画像生成ができました。

また、プロンプトを工夫すれば意図した画像に近づけられると思います。

もし、生成速度が遅い場合は、解像度やステップ数の値を下げたり、GPUがMetalバックエンドに最適化されているか確認したりすると良いかもしれません。

競合ツール比較

以下、主要4ツールを共通の評価軸で比較します。

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評価軸ComfyUIAUtomatic1111FooocusInvokeAI
操作性ノード編集フォーム入力ワンクリック重視ハイブリッド
SD3対応⭕🔺(非公式試験)🔺🔺
ワークフロー共有PNG/JSON埋め込みtxt添付なしYAML
学習コスト高いが拡張性は◎
強み高度な制御・自動最適化UIの直感性手間いらずのプロンプト補正軽量・WebUI
主要なStable Diffusion系UIツールの比較表

各ツールは定期的にアップデートがなされていますので、導入時には公式ドキュメントを参照するようにしましょう。

よくある質問

ComfyUIについて、気になるポイントをまとめます。

Stable Diffusion3モデルがロードできない

Stable Diffusion3のVAEは16チャンネルなので、古いtorch<=2.1では読み込みが失敗することがあります。pip install torch==2.4+cu121などのコマンドで最新版に更新するようにしましょう。

AMD GPUでVRAMを正しく認識しない

DirectML版PyTorch 2.4以降+–use-split-cross-attentionで改善するケースがあるようです。7900 XTXで確認するようにしましょう。

ライセンスは商用利用OK?

改変・再配布時はソース公開と同ライセンス継承が義務となっていますが、通常の商用利用(生成画像販売など)は問題ありません。

なお、Stable Diffusionの商用利用について詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。

まとめ

最後にComfyUIのポイントをまとめます。

  • ノードベースのUIでStable Diffusionの画像生成機能を利用可能
  • パラメーターを細かく調整して高精度の画像生成が可能
  • 専用のプラグインをインストールすることで日本語対応可能
  • モデルの切り替えやカスタム LORA(Low-Rank Adaptation)、ControlNet の利用も容易
  • 拡張機能が豊富
  • Windows・Mac・Linuxに加え、ブラウザ上でも利用可能に

興味のある方はぜひ試してみてください!

最後に

いかがだったでしょうか?

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